ローンが残っている家を売るために!オーバーローンの対処法等を解説

不動産知識

離婚や転勤による住み替え、お金が必要になったなど、家を売却する理由にはさまざまあります。
家を売りたいと考えている方の中には、住宅ローンが残っているというお悩みを抱えていらっしゃるケースも少なくありません。

結論から申し上げますと、ローンが残っている家を売ることは可能です。

今回は、ローン中の家を売る前にすること、オーバーローンの場合の対処法、税金の特例、上手く売却する方法等を解説していきます。

ローンが残っている家を売る前にしておくことは3つ!

住宅ローンが残っている家を売る最低限の条件として、ローンを完済し抵当権を抹消することが挙げられます。

抵当権とは、銀行が不動産を担保とし、万が一ローンの返済ができなくなったときに担保を売却してローンを回収することのできる権利です。
抵当権が付いた状態で家を購入する人は、まずいないでしょう。
そのため、家の登記簿謄本から抵当権を削除しなければなりません。

家を売る前には以下の3つの手順が必要です。

ローン残債を調べる

ローンの残高がいくらか調べることで、ローン残債と売却額の差を正確に把握することができます。

ローン残債を調べる方法は3通りあります。

・インターネットバンキングで明細を照会する
・銀行から毎年送付される返済予定表で確認する(変動金利の場合)
・銀行から残高証明書を発行してもらう

銀行の窓口で問い合わせる際は、ローンの名義人が身分証明書や通帳などを持参してください。

家の売却価格を調べる

次に、家の売却価格を調べます。
家を売却して得た資金で住宅ローンが完済できるかどうかを判断するための重要なポイントです。

不動産会社に査定依頼をすることで、相場と照らし合わせた売却価格を確認することができます。
不動産会社により予想価格が異なるケースもあるため、査定の際は必ず複数社に依頼して比較するようにしましょう。

ローン残債と売却価格の差額を算出する

最後に、家の売却価格からローン残債や諸経費(仲介手数料等)を差し引いた金額を算出します。
ローン残債が売却額を上回っている状態をオーバーローン、ローン残債が売却額を下回っている状態をアンダーローンと呼びます。

アンダーローンの場合は、ローン残債を一括返済して家を売却することが可能ですので、特に問題はありません。
一方、オーバーローンの場合は、売却資金で足りない差額分をどのように返済するかを考えなければなりません。

オーバーローンの場合の対処法

オーバーローンの場合、家を売却してもローンが完済できないため、抵当権を抹消できません。
ここでは、オーバーローンの場合の対処法をご紹介します。

預貯金などで返済する

手持ちの現金や預貯金などに余裕があれば、家の売却資金に合わせて返済することが可能です。
注意しなければならないのが、ローン残債に加えて家の売却時にかかる諸経費も必要であるということです。

家を売却する際の諸経費には、仲介手数料や売買契約書に貼付ける印紙代、抵当権を抹消する際の登録免許税、弁護士費用(または司法書士費用)が含まれます。
売却価格の3.5~5%程度を想定しておきましょう。

住み替えローンを利用して返済する

住み替えローンとは、家の買替え時に、購入する家の住宅ローンに「返済できなかったローン残債」を上乗せして借りるローンのことです。
住み替えローンを利用すれば、オーバーローンの場合でも抵当権を抹消することができます。

ただし、住み替えローンは必然的にローンが高額になるため、銀行にとってのリスクが高いです。ですから、融資の際の審査が厳しい点がデメリットになります。
公務員や大企業の社員として勤務している人であれば、審査に通りやすいです。

任意売却を行う

任意売却とは、ローン返済ができなくなったときに、銀行から合意を得て家を売却することです。
ローン返済が滞り差し押さえとなった場合、競売にかけられて売却価格が大幅に下がる可能性があります。

しかし、任意売却を行えば、一般的な仲介と同じような金額で売却することが可能です。
任意売却は銀行の許可が必要ですので、差し押さえられてしまってからでは遅いです。
任意売却を検討している方は、早めに銀行に相談した方が良いでしょう。

オーバーローンの場合の税金特例について

オーバーローンの対処法として、税金特例を利用する方法が挙げられます。
家を売却する際に一定の要件を満たしていれば、税金を控除する、あるいは所得税や住民税の一部を取り戻すことができるのです。
これを「居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」といいます。

一つに「損益通算」と呼ばれる手続きを行うと、オーバーローン分を他の所得と合算して控除することが可能です。

例えば、購入時5000万円だった家を売り、売却価格が4000万円、諸経費が140万円だったとします。
そして、ローン残債が4500万円だったとします。

すると、譲渡損失は4000-5000-140=-1140万円となります。
損益通算控除における譲渡損失の限度額は、ローン残債から売却価格を差し引いた金額となるため、4500-4000=500万円が控除可能となります。

なお、この特例は所有期間が5年以上であることが条件です。

ローンが残っている家を上手く売却する方法とは?

家の買換えには、家を売ってから新居を購入する「売り先行」と、新居を購入してから家を売る「買い先行」の2通りがあります。

住宅ローンが残っている家を売る場合に「買い先行」を選ぶと、二重ローンになってしまうため、多くの場合は売り先行を選択します。

売り先行のメリット

売り先行の最大のメリットは、現在の家に住みながら買主を探すことができる点です。
新たなローンや家賃の支払いが発生しないため、家がすぐに売れなくても負担は少ないです。

買替えに必要な資金を用意する期間も設けられますし、なるべく希望に近い金額で売却することができます。
その反面、売却に時間がかかることや内覧時の対応が必要であることも頭に入れておきましょう。

急ぎの場合はつなぎ融資を利用

転勤やすぐに欲しい物件があるなど急ぎの事情がある場合は、「つなぎ融資」を利用する方法もあります。
つなぎ融資とは、家を購入する際に必要な資金を一時的に融資することです。

カードローンのように毎月返済するのではなく、売却資金を利用して支払期限内に一括返済する融資となります。
ローンが残っている家を売るために、ローン返済(抵当権の抹消)に充てるケースもあります。

住宅ローンよりも金利が高く一括返済が原則となるため、つなぎ融資の利用は計画的に行いましょう。

まとめ

今回は、ローンが残っている家を売るための事前準備やオーバーローンの対処法などについて解説しました。
事故物件などの訳あり物件ですと、ローンが残っている家を売る際も通常のようにはいかないことが多いです。

当社は事故物件買取を専門に行っているため、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。

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