マンションの値下がり率は全て同じではない!下落率と築年数の関係

不動産知識

所有するマンションを売却するとき、購入したときと同じ価格で売れることはごく稀です。
多くは、築年数の経過とともに価格は下落していきます。
この価格が下落する割合を下落率といいますが、下落率は一定ではありません。
マンションの築年数と下落率の関係についてまとめます。

築年数と下落率

マンションは新築同様の状態で売られたとしても、一度でも居住実績がある場合には「中古マンション」として取り扱われます。
新築分譲時に比べると、価格は1割以上値引されるのが一般的です。

築1年未満でも中古マンションとして売却するときは、購入時の価格より販売価格は下落するのです。
この下落率は築年数が経過するごとに大きくなっていくといわれています。

ただ毎年一定の金額で下落しているわけではありません。
ある一定の年数からは一気に下落率が伸びるといわれているのです。

築5年まで

築5年くらいまでのマンションは中古マンションとしては築浅物件といわれます。
新築時に比べると売却時の価格は10~15%は下落します。

新築同様なのにここまで値下がりすることに納得できないかもしれません。
新築として購入する付加価値がなくなってしまうため、このような値下がりが起こるのです。
保有しているマンションを売るには、少し勿体ない年数かもしれませんね。

築5~10年

新築購入時から一気に10~15%程度値下がりするマンションですが、築5~10頃の下落率は7~12%前後に落ち着きます。
築10年のマンションは設備としてはまだ傷みが少なく古さも感じにくい頃合いでしょう。

築10年のマンションであれば買い手にとっても良い条件で購入できる場合が多く、買い手が付きやすいのも特徴的です。
マンションを手放すベストタイミングの一つが築5~10年の頃合いです。

築11~15年

この築年数のマンションは今迄に比べ、下落率が伸びる時期となります。
12~20%ほどマンション価格が下がるのが一般的です。
この時期、多くの物件では大規模修繕が実施されます。

大規模修繕が実施された後は修繕積立費が上がる傾向があり、維持コストが高くなるためその分価格を下げざるを得なくなる場合があります。
ただ、設備的には修繕後なので問題がないため、購入価格が下がることで買い手が付きやすくなる傾向もあります。

築16~20年

築16~20年頃の中古マンションの下落率は11~15年頃の中古マンションに比べると緩やかになります。
6~12%程度の下落率で推移するのが一般的です。

ただこの時期は室内の状態やリフォームの有無、立地などにより下落率が大きく変わる傾向もあります。

例えば首都圏のマンションではこの時期の下落率は約6%ですが、近畿圏になると約21%と大きな差が生まれています。
これは中古マンションの需要の差が関係していると考えられます。

築21~30年

一旦落ち着いた下落率が変動してくるのが、この築21~30年頃です。
下落率は15~30%と大きく伸びてきます。
特に築25年を過ぎると一気に30%台へと下落率が伸びる傾向があります。

鉄筋コンクリート造マンションの耐用年数はおおむね47年とされ、十分に居住できる期間です。
しっかりと修繕され、管理されている物件であれば買い手は付く可能性が高い状態です。

築31年以上

築31年以上経過したマンションの下落率は築21~30年のマンションより下がり、中には価格が上昇するケースがあります。
特に条件が良い立地にある場合などは「リノベーション物件」として人気が出る場合があります。

もちろん設備や機能に問題がなく、不自由なく居住できる場合に限るでしょう。

価格が下落しにくいマンションの特徴

同じ築年数のマンションでも、下落率には違いがあります。
価格が下落する理由は需要が伸びないためですが、下落率が低いマンションは築年数がたっていても人気が高い特徴を持っています。
次のような特徴を持つマンションは下落しにくいでしょう。

駅から近い

駅から近く、さらに繁華街から外れた位置にあるマンションは居住性と利便性が高いため人気があります。
この条件に合うエリア自体も少ないため、希少性がある物件ともいえるでしょう。

市場において「希少性を持つ商品」は価格が下がりにくい特徴があります。
これは中古マンションでも同じです。

大手不動産会社の物件

マンションの中にも大手不動産会社が分譲している物件は知名度があり、信頼性もある物件です。
いわゆる「ブランドマンション」と呼ばれる物件ですね。
これらのマンションは立地が良い点も価格が下がりにくい理由の一つでしょう。

ヴィンテージ物件

着古したジーンズでもヴィンテージ物として高い価格で取引される場合があります。
マンションも同じようにヴィンテージ物件として築年数を重ねても価格が下がらない物件があります。

場合によっては購入時価格よりも高値で取引される物件もありますよ。

まとめ

マンションの売却を検討する場合、築年数としては10~12年くらいの大規模修繕前が一つの目安です。
その後は、築20年前後も下落率が低い時期といえるでしょう。

利便性と居住性の双方が高く駅チカなどの好立地にあるマンションは、築年数がたっても価格が下がりにくい特徴があります。
居住目的、投資目的でマンションを購入する場合は「売る」ときのことも考えこのような物件の購入も考えてみてはいかがでしょうか。

気を付けたいのはマンションの敷地が「定期借地権付き」だった場合です。
定められた期日がくると、マンションを取り壊し更地にして返却することを前提に建設されたマンションです。
築年数が経過するごとに売却は難しくなるでしょう。

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